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2014年7月 8日 (火)

【安吾を読む】『街はふるさと』「ウガイをしたり、手を洗ったりして、忘れられないようなことは、私たちの生活にはないのです。」

珍しい安吾の長編作品。

元孤児で肺を患う青年・北川放二。彼は小説家・大庭長平の担当編集者であり、そんな彼に同僚で長平の姪・記代子は密かに思いを寄せていた。・・・放二は彼女を遠ざけるも、数奇な運命が二人を絡めとっていく。

どちらかと言うと、一貫した物語というよりは、登場人物たちを素材にしていろいろなシチュエーションで物語を構築した感もある。そういうちぐはぐさが、むしろ、ひとが生きるということはままならないことだということを引き立たせる。

「ウガイをしたり、手を洗ったりして、忘れられないようなことは、私たちの生活にはないのです。童話の中にあるだけなのです」

パンパンのこの言葉が沁みる。

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