2013年の演劇: 作品は趣味の部屋の1階から5階まで行ったり来たりする。
2013年を振り返り。今回は演劇。赤坂に通う回数が増えても、観る回数が減らなかったのが演劇。観たい役者が出演したり気になる演出家の舞台はやっぱり観たいもの。
『OPUS/作品』(2013/9/10~9/29 新国立劇場小劇場)
舞台を中央に置き、四方をお客さんが取り囲む。何の装飾もなく、何の隠しごともなく、カルテットの4人+1人の姿と心理までもが観客の前に晒される。役者にとっては過酷な舞台。同じ音符の並んだ楽譜を演奏して、2度と同じ演奏ができないように、その場面、場面で人と人との関係は移り変わっていく。終演後、舞台に散らばった、彼らが奏でた音楽の残骸が、その残酷さを物語っていた。
『趣味の部屋』(2013/3/22~4/14 PARCO劇場)
テレビドラマ『リーガルハイ』等で知られる気鋭の脚本家・古沢良太の脚本を、映画界から演劇界に進出している行定勲さんが演出。ジグゾーパズルの最後のワンピースをなくしてしまった、いや、最後のワンピースをなくしたふりをし続ける男たちの「趣味の部屋」。虚と実、実と虚が入り混じる展開が面白かった。ガンダム好きにもたまらない演出もあり。
『電動夏子安置システム・シアターグリーン3劇場連動企画』(2013/10/23~10/27 シアターグリーン)
劇団「電動夏子安置システム」が、シアターグリーンの3劇場を貸し切って、その3劇場で同時進行する芝居を。同じ建屋内の3劇場を役者たちが上に下に。その企画自体が面白かった。3公演すべて観ると、あの場面がこの場面に繋がったのかわかってより楽しめた。
この舞台には、中村JAPAN/CHANCEの羽賀佳代さんも出演していました。今年は、羽賀佳代さんだけでなく、文夏さん、矢原里夏さん、水野江莉花さん、鯵坂万智子さんといったCHANCEメンバー(元も含む)が中村JAPAN以外で芝居をする姿を観れたのも楽しかった。
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