『わかりやすく話す力 (1コインキンドル文庫第3巻)』(勝間和代著)いくらたくさん喋っても『つまらなかったこと』が多ければあたなの言っていることの価値は下がる。
勝間和代さんの100円キンドル文庫第3弾は、コミュニケーション能力についての本。
「あなたの言ったことは『おもしろかったこと』―『つまらなかったこと』の差分として、価値が残っていく」という勝間さん。だから、あなたの言うことに価値を持たせるためには、『おもしろかったこと』を最大にするか、『つまらなかったこと』を最小にすれば良い、ということになる。いくらたくさん喋っても『つまらなかったこと』が多ければあたなの言っていることの価値は下がる。話すことが多ければ多いほどよい、というわけではないのだ。
ただ、この本で言っていることは、そういう効率ばかりではない。あなたの話を聞いてもらうためにはスピーチの練習をするのではなく、日々の生活の中で善いことを積み重ねることが重要だと勝間さんは言う。正直に振る舞い、しっかり挨拶をし、きちんと約束を守る、といった繰り返しがあなたへの信用を生む。信用があればあなたの話も聞いてもらえる、というわけだ。
« パルコ劇場40周年記念公演『ロスト・イン・ヨンカーズ』重い鉄球でも受け止めることから人生は変わり始める。 | トップページ | 『「リベラル保守」宣言』(中島岳志著)私の「保守」に対するイメージをガラリと変えた本。 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 【安吾を読む】『木枯の酒倉から 聖なる酔つ払ひは神々の魔手に誘惑された話』「俺の行く道はいつも茨だ。茨だけれど愉快なんだ。」(2014.07.11)
- 『金融緩和の罠』(藻谷浩介・河野龍太郎・小野善康著、萱野稔人編)金融緩和より雇用を増やすことこそがデフレ脱却の道。(2014.07.10)
- 『ひとを“嫌う”ということ』(中島義道著)ひとを「嫌う」ということを自分の人生を豊かにする素材として活用すべき。(2014.07.09)
- 【安吾を読む】『街はふるさと』「ウガイをしたり、手を洗ったりして、忘れられないようなことは、私たちの生活にはないのです。」(2014.07.08)
- 『天災と日本人 寺田寅彦随筆選』(寺田寅彦著,山折哲雄編)地震や津波といった天災からこの国を守ることこそが「国防」である。(2014.07.04)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント