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2013年6月15日 (土)

【安吾を読む】『夜長姫と耳男』坂口安吾は、夜長姫のような敵わない存在に生涯をかけて抗おうとした作家かもしれない。

長者の娘である夜長姫のためにミロクを彫ることになったヒダのタクミの耳男。しかし、耳男は夜長姫に耳を削がれ、夜長姫を呪うためにバケモノを創り上げる。しかし、夜長姫は耳男の想像をはるかに超えていた。

「本当に怖ろしいのは、この笑顔だ。この笑顔こそは生きた魔物も怨霊も及びがたい真に怖ろしい唯一の物であろう。」

坂口安吾は、こういう敵わない存在に生涯をかけて抗おうとした作家かもしれない。

「好きなものは咒うか殺すか争うかしなければならないのよ。お前のミロクがダメなのもそのせいだし、お前のバケモノがすばらしいのもそのためなのよ。いつも天井に蛇を吊るして、いま私を殺したように立派な仕事をして・・・・・・」

坂口安吾の作品の中で、最も美しい物語の終わり。

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