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2013年5月10日 (金)

『縮む世界でどう生き延びるか?』(長谷川英祐著)縮小する世界と拡大する世界では、生き残る戦略は当然違うことを知るべし。

有史以来、日本の人口は増え続けてきた。しかし、1996年を境に、日本の人口は減り続けている。単純な話、夫婦2人で2人以上子供を作らなければ、すなわち出生率が2を割り込めば、人口は減る。人口が減り続ける局面では、生産人口が減り、右肩上がりの経済成長は望めない。日本は有史以来の奇跡とも言える高度経済成長を遂げたけれども、人口が減り続ける局面では、もはやそれを望むことはできない。

進化生物学という観点で言うと、人口は増え続けることはできない。人口が増えてもそれを支えるエネルギーや資源や空間は有限なのだから、どこかの時点で頭打ちになる。しかし、人口が増え続け経済が成長することだけが生き残る手段ではない。そして、反対に、人口が減る=絶滅する、ということではない。人口が減っても生き残るすべはある。

膨らむ=経済が拡大する世界、縮む=経済が縮小する世界では、それぞれ生き残るための戦略は、当然、違ってくる。拡大する世界では、短期間でいかに効率良く成果を上げるかが求められる。一方で、縮小する世界では、長期間でいかに安定して成果を上げるかが求められる。小さな利益を確実にとり、それを自分の耐久性を上げることに回すことにより、規模が小さくても持続して長生きできる。

人口が減少局面に入った日本は、まさに「縮小する世界」である。にも関わらず、経済政策はかっての経済成長を無理やり起こそうとする、まさに「拡大する世界」で通用した戦略をとり続けている。アベノミックスなどともてはやしているが、それは危険な賭けのようにも思える。



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