« 『乙女失格。』(南波志帆)乙女失格。カワユくてごめんなさい。 | トップページ | 『タイムスリップ竜馬と五十六』(鯨統一郎著)山本五十六が連合艦隊司令官という器を超えたとき、奇跡が起こる。 »

2013年3月24日 (日)

東京芸術劇場リニューアル記念『マシーン日記』 狂った世界の中で、ドロシーは、ちょっとだけ幸福だったのか?

東京芸術劇場リニューアル記念『マシーン日記』
2013年3月14日(木)~3月31日(日)
東京芸術劇場 シアターイースト
演出:松尾スズキ
出演:鈴木杏、少路勇介、オクイシュージ、峯村リエ

東京芸術劇場リニューアル記念のラストを飾るのは、松尾スズキ作・演出の『マシーン日記』。これまで、ケイコは片桐はいりがずっと演じてきたそうだが、今回はキャストを総入れ替え。ケイコは峯村リエが演じている。

舞台は小さな町工場。サチコ(鈴木杏)を強姦した弟ミチオ(少路勇介)は兄アキトシ(オクイシュージ)によって小さなプレハブ小屋に監禁されている。しかも、アキトシはサチコを妻としている。そこに、サチコの元担任教師のケイコ(峯村リエ)が工場に働きにやってくる。

この物語は、工場とミチオが監禁されている小屋で展開する。全く4人だけの閉じた世界。そして、それぞれみんなが、どこかイビツで、狂っている。抜け出そうと思えば、簡単に抜け出すことができそうなものだが、彼らは、その閉じた世界の中に敢えて留まっている。そして、ケイコはミチオに懇願する。「命令して!」と。

ベルトコンベアが動き続けるこの工場は、サラリーマン社会の縮図なのかもしれない。その狂った世界の中で、ドロシーは、ちょっとだけ幸福だったのか? 自分がドロシーであると実感できた瞬間、サチコは幸福だったのかもしれない。例え、それが一瞬であったとしても。


blogram投票ボタン

人気ブログランキングへ

« 『乙女失格。』(南波志帆)乙女失格。カワユくてごめんなさい。 | トップページ | 『タイムスリップ竜馬と五十六』(鯨統一郎著)山本五十六が連合艦隊司令官という器を超えたとき、奇跡が起こる。 »

芸能・アイドル」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

フォト

他のアカウント

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

気になる、気になる

  • ざっくばらん坊 on twitter
  • amazon
  • blogram
  • 人気ブログランキング
無料ブログはココログ