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2013年2月10日 (日)

『古事記とは何か 稗田阿礼はかく語りき』(長部日出雄著) 「古事記」とは、原作:天武天皇、演出・主演:稗田阿礼の「歌劇」である。

「古事記」は今年(2012年)で編纂1300年を迎え、ちょっとしたブームになっている。そして、書店にはいろいろな切り口で「古事記」を見つめ直した本が並んでいる。日本最古の古典とも言える「古事記」に多くのひとが興味を持つきっかけになれば良いと思う。

さて、この本はなかなか新鮮な切り口で「古事記」を捉えている。大きなポイントは
1.「古事記」は歌劇である。
2.稗田阿礼は女性である。
3.原作者は天武天皇である。

の3つ。稗田阿礼は男性なのか女性なのかという議論のあることは知ってはいたが、「古事記」が、原作:天武天皇、演出・主演:稗田阿礼の「歌劇」であるという捉え方はかなり斬新ではないだろうか。そして、壬申の乱は、唐風=大友皇子と国風=大海人皇子との争いであり、大海人皇子(天武天皇)が勝利していなければ日本は唐の属国と化し、今日に至る国体を保っていなかっただろうという意見も面白い。そして、天武天皇の創作である古事記の物語が、どうしてあのような物語になっているのか、を解説していく。その中で、出雲や諏訪が何故、特別な地なのかも明らかになっていく。

そして、トドメは、日向の高千穂から出発し、宇佐を経て大和に至るという神武天皇の東征が史実である、という立場である。後世には蝦夷と並び隼人はまだ朝廷による支配が及んでいない蛮族の扱いを受けるので、南九州は未開の地のような印象を受けるが、実際はそうではなかったのかもしれない。魏志倭人伝などで北九州ばかりが注目されるが、日本の古代史を解き明かす上で、南九州が重要なポイントなのかもしれない。



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