『タンタンの事件ファイル 横浜「佐藤さん」殺人事件』(鯨統一郎著) 謎を解くカギは、「佐藤」という日本で2番目に多い名字。
横浜中華街にある、所長の岸翔太ひとりで経営しているたんぽぽ探偵事務所、略して「タンタン」。彼が、そこに社員にしてくれと押しかけてきた、鈴木海鈴、通称マリン、そして知識の塊だがアイドル好きの知識先生の3人が活躍する書き下ろし作品。
脅迫状が届いたという佐藤優子が、そのたんぽぽ探偵事務所に調査の依頼に訪れた。そして、「佐藤さん」ばかりが連続して殺される事件が発生。岸・マリン・知識の3人がその連続殺人事件の謎に挑む。「佐藤」という日本で2番目に多い名字の謎。その「名前」に翻弄されるひとたち。そして、連続殺人に隠された謎。
ちょっと言葉づかいが怪しく、言い間違いの多いマリンに話の腰を折られ、リズム感のない会話が何故かやみつきになる、連続ものになりそうな予感。
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