『アリアドネの弾丸(上)』(海堂尊著) 司法と医療の対立は、一発の銃声によって臨界に達する。
大人気医療ミステリー、田口&白鳥シリーズの第5弾。この作品はテレビドラマになっていて、私はそれを観ていたので、トリックを知っていたのですが。。。
不定愁訴外来の田口公平医師はいつものように高階病院長に呼び出され、エーアイセンターのセンター長に任命されてしまう。東城大学病院に新型の縦型MRI、コロンブスエッグが搬入され、その立ち上げ作業中、技術者の友野が急死。死因は不明。過労死と判断されたが…。
エーアイとは、オートプシー・イメージング(Autopsy imaging)の略語で、死亡時画像病理診断と訳される。そして、エーアイとは、死因の究明に一役買うと目されている。そのエーアイをめぐって、司法と医療の対立が、エーアイセンターのセンター長に任命されてしまった、その分野では全くの素人の田口医師の目線で描かれる。
そして、司法と医療の対立は、一発の銃声によって臨界に達する。
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