映画『ファミリー・ツリー』 楽園でもひとは死ぬし、悲しみや苦しみを抱えて生きている。
映画『ファミリー・ツリー』
監督:アレクサンダー・ペイン
第84回アカデミー賞脚色賞や、ゴールデングルーブ賞ドラマ部門作品賞、主演男優賞(ジョージ・クルーニー)などを受賞した作品。
ハワイ・オアフ島で生まれ育った弁護士のマット(ジョージ・クルーニー)は、祖先から受け継いだ広大な原野を売却して巨額の富を得るか、自然を守るかの決断に迫られていた。そんな中、妻がボートの事故でこん睡状態に陥ってしまう。彼は17歳と10歳の二人の娘(シェイリーン・ウッドリー/アマラ・ミラー)と向き合うことになるが、それまで仕事一辺倒だったため、娘たちとの付き合い方がわからない。さらに娘から妻には恋人がいて、離婚を考えていた事が発覚する。
ハワイは地上の楽園と言われる。しかし、楽園でもひとは死ぬし、ひとは悲しみや苦しみを抱えている。そんな当たり前を丁寧な作品に仕上げている。妻の浮気相手をつきとめようと、ジョージ・クルーニーが後先考えずに走りだす姿は、真剣なのだが、滑稽にも見える。まるで悲しみも苦しみも、人生のおかしみだと言わんばかりに。
娘役のシェイリーン・ウッドリー。これまで主にテレビドラマで活躍していたらしいが、これから彼女の姿をスクリーンで観る機会が増えるかもしれない。表情がちょっと、キアヌ・リーブスに似ている。。。
↓「ファミリー・ツリー」予告編
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