2011年の演劇ベスト3。鈴木杏は坂本龍馬を斬り、笹野高史はお馬鹿なエキスをふりまき、中村JAPANは躍動する
2011年はふりかえると12本(11作品)の演劇を観ました。2010年に観た演劇がたった1本だったので、公約(演劇を4本観る)を掲げた勢いで、とにかく2011年は観た年でした。
1.『新・幕末純情伝』
この日本を変えるのは一握りの英雄ではない。この日本をより良いものにしたい、というひとりひとりの思いが、この日本という国を変えるのだ。
昨年お亡くなりになったつかこうへいさんの追悼公演。女・沖田総司を演じたのは鈴木杏。今年はとにかく、女優・鈴木杏にやられっぱなしの年だった。
クライマックスでの坂本龍馬の科白。
国とは、女のことぜよ。
日本とは、おまんの美しさのことぜよ。
明日とは、男と女が見つめ合う、熱い眼差しのことぜよ。
国とは、男と女が愛おしく思い合う意思のことぜよ。
その強い意思があるかぎり、国は滅びん!
2.『十二夜』
笹野高史が舞台にお馬鹿なエキスをふりまいていた。それこそが、シェイクスピアの喜劇。
松たか子主演のシェイクスピア喜劇。この舞台は、『十二夜』の登場人物たちが、コクーンの舞台に現れて、それぞれの役を演じて、そして去っていく、という構成になってた。この物語の登場人物たちと同じように、私たちもまた現実には、自分に与えられた”役”を演じ生きている。
3.『中村JAPANドラマティックカンパニー 国際文化交流第一弾 凱旋公演/インドネシアスペシャル2幕30景「筋肉伝説 ~絆 KIZUNA~」』
まさか、あの位置に跳び箱を置くとは!
9月のインドネシア公演が大好評だった中村JAPANドラマティックカンパニーの凱旋公演。ダイナミクなダンスやパフォーマンスを中心に、笑いや観客を巻き込んだ要素もあり。その疲れ知らずなアクロバティックな動きに、観ているだけで圧倒され、感動した。
中村JAPANどこに跳び箱を置いたかというと、なんと舞台の「花道」。団員たちが観客に向かって跳んでくる。次々に跳んでくる。しかも、アクロバティックなアクションもつけて。これは圧巻。迫力満点だった。
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