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2011年10月 7日 (金)

『ホンネの経済学―教科書ではわからない世の中とお金のしくみ』(グレッグ・イップ著) 経済成長という夢を追い続けるよりも、そろそろホンネで日本の経済を語り始めた方が良いのではないだろうか

ここ数年、経済学は試練のときを迎えているといえるだろう。リーマンショックや国家レベルの財政破たん、まさかアメリカの国債の格付けまでが下がるような事態に対し、経済学者は明確な答えを出せていないように思える。また、経済学というと、馴染みの薄い専門用語が並んでいたり、意味があいまいな数字が羅列されていたり、難解な数式で煙を巻くようなものを思い浮かべるひとも多いだろう。

しかし、経済はいやおうなく、私たちの生活の中にある。この本は、できるだけわかりやすい言葉で、経済について語ろうとした本である。ただ、この本はアメリカの経済を中心に記述されている。良くニュースでFRBという機関の名前が出てくるが、普通の日本人はその実態をあまり知らないだろう。この本を読むと、アメリカの経済のしくみについて理解が進むだろう。

冒頭で、経済成長の話が出てくる。飛ぶ鳥を落とす勢いだった90年冒頭の日本が何故、停滞していったのか。日本人には耳が痛い。経済成長を支えるのは、人口増加と生産性の向上だ。政府は少子化対策や経済成長政策に力を入れている(のかどうかよくわからない)が、少子化対策や経済成長政策が例え成功したとしてもその効果が現れるのは10年度、20年後だろうし、それが成功するとは限らない、むしろ楽観視はできないだろう。そうだとすれば、「人口が増えない(もしくは人口が減る)」ということを前提として日本の経済をどうするか、という議論も必要なのだろう。

経済成長という夢を追い続けるよりも、そろそろホンネで日本の経済を語り始めた方が良いのではないだろうか。

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