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2011年9月12日 (月)

『真贋』(吉本隆明著) 「当たり前」を疑え。ものごとには「善」も「毒」もある。その両方とも引き受けよ

若い頃、私はかっこつけて吉本隆明さんの『共同幻想論』を読んだことがある。そのときは全く理解できなかった。吉本隆明さんの本を読むのはそれ以来だ。そして、まず思ったのは、吉本隆明さんって、こんなにストレートに物を言うひとだったんだ、という驚きだった。

「小説や詩を読むことで心が豊かになると妄信的に信じている人がいたら、ちょっと危いと思います。世の中の『当たり前』ほど、あてにならないものはありません」。そういう『当たり前』を疑え、真贋を確かめよ、というのがこの本の核心だろう。

学校の先生も、自己啓蒙書の著者も、本を読め、と言い、本を読むことの有効性を説き、本を読むことが人生を豊かにすると言う。しかし、「善」があるところには必ず「毒」がある。文明が発達し世の中が便利な世になったからと言って、人間の精神もそれにともなって成熟しているかと言えば、そうとは言えない。人間の人性はギリシアの時代からちっとも進歩していないのかもしれない。本を読むということに「善」と「毒」があるように、本を書く、物語を紡ぐ側にも「善」と「毒」がある。そして大切なのは本を書く側も、本を読む側も、その「善」だけでなく、「毒」も引き受ける、という心構えを持つことだ。

例えば、人はもちろんだが、誰ひとりとして他人を殺したいと普通は思わない。しかし、それが戦争になればどうか。目の前に敵がいれば殺さなければ自分が殺される。だから殺さなくてはならなくなる。1対1の戦闘ならそれで済むが、国家と国家の戦争になると、一気に何千人、何万人のひとを殺さなければならなくなる。
「善」は状況により変わっていくし、したがって「悪」も状況によって変わっていく。しかし、何千人、何万人のひとを殺さなければならなくなる状況を「善」としてはならない。それだけは譲れない。

真贋 (講談社文庫)Book真贋 (講談社文庫)

著者:吉本 隆明
販売元:講談社
発売日:2011/07/15
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