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2011年6月29日 (水)

『平城京の時代〈シリーズ 日本古代史 4〉』(坂上康俊著) 奈良時代は日本の原点である

「シリーズ 日本古代史」はついに8世紀に突入。平城遷都の前、大宝律令の制定から第4巻は始まる。

私はもちろん歴史学者ではないが、歴史の見方には3つの方法があると思う。

ひとつは、「いついつに何があった」というイベントを追っていく方法。これは年代と出来事を暗記する、中学・高校で勉強したような方法。

ふたつめは、「だれだれがなにをした」というひとに着目していく方法。これは歴史小説を読むような方法。

みっつめは、国家の体制に着目していく方法。

第3巻に続き、第4巻も、みっつめの方法にもとづいて平城(なら)に都があった時代を明らかにしていく。大宝律令に始まり、唐の国家体制に倣って平城の都を作り、記紀を編纂し、そして大仏建立に進んでいく。奈良という時代が特殊な時代であったことは、実は、奈良という時代が外敵に備えた「戦時体制」だったということだ。これは私にとっては奈良という時代を紐解くキーワードになりそうだ。

私はどうしてもふたつめの方法で時代を見てしまう。奈良という時代は女帝の時代だ。正統な皇孫(!)である首皇子を天皇にするために女たちがタスキを繋ぎ、聖武天皇を即位させる。これにより天皇家が出来上がり、そして天皇家以外は天皇になることができなくなった。そうなると、天皇家に蔦のようにからみつく、「藤」の一門が出現し、天皇を崇拝し真っ先に従うふりをしながら、実権を握っていく、という現代の日本にまで引き継がれる、マヤカシの国家体制ができあがっていく。

奈良という時代は、そんな国家体制を作りだした、まさに日本の原点とも言える時代である。それが、実は外敵に備えた「戦時体制」であった、というのを知り、ますますこの時代への興味が広がった。

平城京の時代〈シリーズ 日本古代史 4〉 (岩波新書)Book平城京の時代〈シリーズ 日本古代史 4〉 (岩波新書)

著者:坂上 康俊
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