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2011年4月17日 (日)

『キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる』(佐々木俊尚著) 私たちは誰もが情報の「運び手」であるのと同時に「作り手」でもある

キュレーション【curation】とは、
「無数の情報の海の中から、自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げ、そこに新たな意味を与え、そして多くの人と共有すること。」
と、この本の冒頭で定義されている。この本は、例えがマニアックなものが多いので、その定義に従って、私なりに解釈したことを書くことにする。

「無数の情報の海の中から」
インターネットの時代になり、誰もが情報を発信できるようになった。信頼できる情報からデマ、流言まで、様々な情報が溢れている。

「自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げ」
これまでマスメディアが送り出していた情報は、受け手が望むか望まざるかにも関わらず、一方的に送り込まれるものであったが、今の時代は、自分が望む情報を拾い上げることができる。例えば、今、私が興味を持ったことを、マスメディアは答えてはくれないが、例えば検索サイトでそのキーワードを入力すれば、それに関する情報を拾い上げることができる。
そして、何を拾い上げるかは、各個人の価値観や世界観に基づいている。情報を拾い上げることが容易になったからこそ、自分の価値観や世界観が重要になってくる。価値観が定まっていなければ、欲しい情報すらわからないだろうし、世界観が広くなければ、結局は自分の枠の中でしか情報を得られない。大切なのは、自分の枠を超えて情報を拾い出せるようになることだ。

「そこに新たな意味を与え」
例えば、ツイッターでは他人のつぶやきをリツイートといって、より多くのひとに知らせることができる。自分が情報の媒体になることができるのだ。それは自分の価値観に行われるものであり、例えば、どういう情報をリツイートしているかで、そのひとがどういうひとかを推測することができる。
そして、そうして情報の媒体になることで、情報に新しい意味が生まれる。

「そして多くの人と共有すること」
こうして新しい情報を付与された情報を私たちは例えばブログで発信したり、ツイッターでつぶやいたり、ソーシャルネットワークで多くのひとと共有することができる。それは、マスメディアによって一方的に流しこまれたものではなく、多様な価値観をもつ、多様なひとびとが媒体した情報である。そして、そういう情報が、社会を変える流れを作りだしつつある。

この本を読んだとき、情報の「運び手」を重要視しているが、「運び手」だけで「作り手」がいないと、何も運べるものが無いではないか、と思った。しかし、情報がモノと違うところは、モノが無から生むことができないのとは違い、情報は無から生まれることがある、ということだ。私たちは誰もが情報を作りだすことができるし、情報はそれが運ばれるときには、運び手が何かしらの情報を付加したり削ったり変えたりすることができるのだ。私たちは誰もが、情報の「運び手」であり、「作り手」である。そういう意識をもって、このネット社会を渡っていくことが大切なのだろう。

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)Bookキュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)

著者:佐々木 俊尚
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