『ポール・スローンの思考力を鍛える30の習慣』(ポール・スローン著) ちょっと考えに行き詰ったときに、パラパラとページめくってみて、ヒントを得るのに適した本
【 レイトン教授もおすすめの思考ガイドブック 】だそうである。帯に「グローバル企業( アメリカン・エキスプレス、スリーエム、シェルなど ) が活用する脳トレーニング法」とあるが、所謂『脳トレ』本ではない。これは「思考法の総合的なガイドブック」であり、実践的な例も書かれている。
ある程度、このテの本を読んでいると、「どこかで聞いたような話」のオンパレードなのだが、「30の習慣」とあるように、さまざまな思考法について、広く、浅く、紹介している本と捉えた方が良いだろう。全部を実践することはないと思うが、ちょっと考えに行き詰ったときに、パラパラとページめくってみて、ヒントを得るのも良いだろう。
巻末に50の質問がある。下記にそのうちのいくつかを抜粋する。たまに自問してみると良いだろう。
・自分のいちばんたいせつな信念についても、反対の意見に耳を傾けられるか?
・自分の考えと矛盾する事実があったら、それを受け入れられるか?
・第三者には状況がどう見えるかを考えているか?
・言葉を操る能力を常に高めようと努力しているか?
・ものごとの理解や伝達や説明に、図や絵を役立てているか?
・自分の感情を意識し、コントロールしているか?
・別の角度から問題に取り組むための方法を知っているか?
・どういう思い込みがあるかや、反対のことをしてみたらどうなるかを考えているか?
・結論に飛びつく前に、じゅうぶんに質問をしているか?
・数多くのアイデアを出してから、それを絞り込む作業をしているか?
・変化や刺激のある生活をしているか?
・いい本をたくさん読んでいるか?
・さまざまな音楽をじっくり聴いているか?
・判断を下す前に、問題について熟考し、アイディアを寝かせているか?
・リスクや失敗を前向きに捉えているか?
・いちばん重要なことに的を絞っているか?
・健康に留意し、じゅうぶんな睡眠を取っているか?
ポール・スローンの思考力を鍛える30の習慣
著者:ポール・スローン |
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