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2010年12月14日 (火)

『ホルモー六景』(万城目学著) 『鴨川ホルモー』のスピンオフ企画。『鴨川ホルモー』を読んでいれば面白さ3倍

この『ホルモー六景』は『鴨川ホルモー』のスピンオフ企画、という位置づけだろうか。本編である『鴨川ホルモー』を読んでいれば一層楽しめることは間違いない。一方で「『ホルモー』って何? 焼き肉屋の話??」という方にまずは、はぜひ、『鴨川ホルモー』も読んでほしい。

『ホルモー六景』というタイトルのとおり、これは6篇の短編から成る。

「鴨川(小)ホルモー」
”二人静”と称される、かしましい女性ツートップの物語。彰子と定子という、ネーミングから平安時代の皇后を想起されるが、そうなれば、彼女たちはライバルでもある、という想像がつく。彼氏なし、という絆で結ばれた関係は、当然のごとく、最後は、鴨川(小)ホルモーという決闘に。

「ローマ風の休日」
バイトの高校生が凡ちゃんをデートに誘う物語。凡ちゃんは『鴨川ホルモー』の主要人物で、見た目は大木凡人で地味なのだが、戦いの場では諸葛孔明なみの軍師ぶりを発揮する。バイト先でも仕切りの上手さを発揮している。「ローマ風」とあるように、それを想像させる場面もあり。

「もっちゃん」
これはホルモーの歴史の中の物語。もっちゃんとは誰かとはっきり書いていないが、誰かは読めばわかる。ヒントは、この文庫本の最後のページにあります。

「同志社大学黄竜陣」
同志社大学は、ホルモーには参加していない。何故、同志社大学がホルモーに参加していないのか、という謎が少しだけ明かされる。ジョーとかクラーク博士とか、お馴染みの人物も登場する。仲間はずれにした同志社大学に思いやりを示した作品

「丸の内サミット」
ホルモーを卒業したひとたちが、合コンで再会するという物語。東の京にもオニはいるようで、、、ということはモルホーもある、というわけですな。

「長持ちの恋」
時空を超えた文通というのは映画でもよく観られるモチーフではある。信長のものとされる長持ちを通じて始まった文通。お相手は信長の時代の侍。そして、みなさんご察しのとおり、古の京で、あの事変が起きる。


万城目学は、こういう短編もなかなか面白い。今年の直木賞は逃したが、彼はそう遠くない未来に必ず直木賞を獲るだろう。

ホルモー六景 (角川文庫)Bookホルモー六景 (角川文庫)

著者:万城目 学
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2010/11/25
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