映画『ソルト』 アンジーのアクションよりも、ソルトの持つ2つの顔がまるで別人で見事
『ソルト』
監督:フィリップ・ノイス
2010年/アメリカ
CIAエージェントのイブリン・ソルトの前に現れた、謎のロシアからの亡命者・オルロフ。特殊スパイ養成機関の元教官だという彼は、アメリカに長年潜伏してきたロシアのスパイが、訪米中のロシア大統領を暗殺すると予告する。そして、そのスパイの名は「イブリン・ソルト」。一転して二重スパイ容疑をかけられたソルトは、身の潔白を訴えるが聞いてもらえず、最愛の夫の身を案じてCIA本部から逃走。。。
ここまではテレビの予告編でも観ることができた。
しかし、この映画の罠は、予告編では語られない、この前段から始まっていた。
CIA本部からの脱出や、ハイウェイでの逃走や、某ハウスの地下への潜入など、アンジーのアクションに目が行くが、アンジーが演じるソルトの持つ、2つの顔がまるで別人。この演出は見事だと感じた。
特に、ロシア大統領を”仕留める”直前のソルトの表情を見逃すまい。
ラストは、”それでも、生きよ”である。決して溜飲が下がる終わり方ではないが、こういう終わり方は、好きだ。
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