『20歳のときに知っておきたかったこと』(ティナ・シーリグ著、高遠裕子訳) この本は若い読者に向けた本かもしれないが、自分は若くないと思っているひとにも読んでほしい本だ
この本は若い読者に向けた本かもしれないが、自分は若くないと思っているひとにも読んでほしい本だ。
「いま、手元に5ドルあります。2時間でできるだけ増やせと言われたら、みなさんはどうしますか?」
という問いかけで始まるこの本は、既存の思考の枠に囚われないこと、そして、価値を生み出すのは手元の5ドルではなく、”あなた自身”であることを教えてくれる。
この本が一貫して言いたいことは「あなた自身に許可を与える」ということ。
「常識を疑う許可、世の中を新鮮な目で見る許可、実験する許可、失敗する許可、自分自身で進路を描く許可、自分自身の限界を試す許可」。
つまり、自分自身を縛り、制約している最大のものは、自分自身であるということだ。そして、私たちはそこに安住して、甘んじて、何もしないことの言い訳を繰り返しがちだ。
自分自身を自由に羽ばたかせるためには、「自分はかくあるべき」と思いつめないことだ。「自分はかくあるべき」という発想は、その時点で自分を縛りつけている。
飛んでいる途中で目標を変えても良い。例え目標に届かなくても、そこからまた飛べば良い。人生はそれで終わりではないのだから、何度でも飛ぶ。目標地点まで最短距離で最速で無傷で飛ぶこ能力よりも、落ちても落ちても何度でも飛ぶことのできる能力の方が人生には大切だ。
![]() | ![]() | 20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
著者:ティナ・シーリグ |
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