『鳩山由紀夫の政治を科学する (帰ってきたバカヤロー経済学)』はタイトルはバカヤローだが、内容はまとも
タイトルはバカヤローだが、内容はかなりまっとうな本。
![]() | ![]() | 鳩山由紀夫の政治を科学する (帰ってきたバカヤロー経済学)
著者:高橋 洋一,竹内 薫 |
この本は、鳩山首相の、というか昨年政権をとった民主党政権の政策が、”誰のため”かというのを明確にしている。
鳩山政権の目的は、「支持母体+浮動層」の幸福の最大化であり、支持母体とは日教組、自治労、パチンコ業界であり、それらのための政策を実現しつつある、ということをこの本は潔く、ハッキリと書いている。
こども手当をはじめ、民主党政権の政策が”誰のため”ということを考えると、その政策の意味合いが大きく違って見えてくる。民主党の支持層の幸福を最大化し、同時に対立する政党の支持層を切り崩すことにより、民主党は票を集め、その基盤を盤石にする。
民主党の支持層の幸福を最大化は、民主党政権の維持のため。政党政治という観点からは当たり前かもしれないが、マスコミはそういう報道は、決してしない。
この本は、民主党の支持層の幸福を最大化を実現するために、その要素として”小沢関数”というものを持ち出してくる。今の鳩山政権の迷走ぶりは、この”小沢関数”が強すぎて、にっちもさっちもいかないからだろう。
鳩山由紀夫は、自らが言う通り、”愚かな”総理なのか。愚かであれば、”小沢関数”だけで鳩山政権は動いているはずで、こんなに迷走もしないはずだ。鳩山由紀夫は愚かではないからこそ、鳩山政権は迷走しているのだろう。
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