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2010年3月18日 (木)

勝間さん、努力で幸せになれますか

『勝間さん、努力で幸せになれますか』
勝間 和代 , 香山 リカ (著)
朝日新聞出版

この話題はすっかり沈静化しているのだが、今さらながら、読んだ。

この対談は、最初から最後までかみ合わないのだが、それは、彼女たちが自分たちの立脚点を対極に置いて、そこから動じないからだ。

こういう議論は、「アメリカの味方か、テロリストの仲間か」「郵政民営化、賛成か、反対か」というような、問答無用の二元論になってしまっている。

カツマー=努力するひとたち。
非カツマー=努力しないひとたち。

本当に、そんなにくきりと線引きできるものなのだろうか。

ひとは生きていく限り、なんだかの努力をしているものだ。嫌々させられる努力もあるし、買ってでもしたい努力もあるだろう。ただ苦しい努力もあるし、思いがけずに楽しい努力もある。そういう多様性をこういう議論は吹き飛ばしてしまう。

やらなければできないのは正しいが、やればできるというのは必ずしも正しくはない。この手の議論が危険なのは、できないのは、努力が足りないからだとか、努力のし方が間違っているだとか、できないのは自分の能力が足りないと思いこませてしまうことだ。

努力しても報われないことはあるし、スーパーマンには決してなれない。


「何に努力すると一番リターンが高いかということばかり考えてしまう」という勝間さん。投資に対する収益率を最優先に考えるのはさすがは経済評論家、と言いたいところだが、短期でそれを追い求めていると、たぶん、いろいろな可能性を見過ごしてしまう。

アウトプットだけを追求する努力は、目標地点には早く到達できるかもしれない。しかし、道草をすることで、思いがけない楽しみを発見することもある。そういう道草をできる余裕、楽しみを発見できる目、楽しめる気持ちを持つということの方が、効率を追求することよりも、大切ではないだろうか。


勝間さん、努力で幸せになれますか


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