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2009年12月28日 (月)

2009年の本・ベスト5

■第5位:『赤×ピンク』桜庭 一樹 (著)

ガールズファイト。檻の中で闘う少女たちは、少女そのものである。

彼女たちは檻の中に熱くなる何かを見つけ、また、檻の外に連れ出してほしいとも思う。そして誰も連れ出してはくれないとも知っている。今まで読んだ桜庭一樹作品の中では一番面白かった。


赤×ピンク


■第4位:『初心者は株を買うな!』 内藤 忍 (著)

「日経マネー」誌等の人気連載を持つ、内藤忍の、初心者のための投資入門。
初心者は、手数料をかけず、国内・海外、株式・債券で分散し、一気に買うのではなく時間も分散し積立で、インディックス連動型の、投資信託を、長期投資で買いなさい、とアドバイスしている。

極めて、”まっとうな”アドバイスだ。こういう”まっとうな”ことを、しっかりと主張している内藤さんの言葉は信頼できる。


初心者は株を買うな!


■第3位:『風が強く吹いている』 三浦 しをん (著)

通勤電車の中で読んでいたのだが、読んでいて涙が出てきた。

オンボロアパートに集う10人の学生が、箱根駅伝を目指す、という物語。無謀とも言える夢物語が実現していく様が、なにより嘘っぽくない。そして、それを努力と根性で乗り越えていくのではなく、学生が自主性を伸ばしながら、自らを解放していくことによってかなえていくのが良い。


風が強く吹いている


■第2位:『人生を好転させる「新・陽転思考」』和田裕美 (著)

ものごとを「明るい方に考える」というのはポジティブ・シンキングでは、ない。「事実」というのは決して自分の都合の良いようにはできていない。「事実」はときとしてネガティブなものだ。

しかし、第三章で語られる「○○で良かった」の○○は、あまり良い「事実」ではない。それでも、「良かった」と思えれば、十分、幸せと言えるだろう。


人生を好転させる「新・陽転思考」


■第1位:『下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉』 内田 樹 (著)

なぜ子供は学ばなくなったのか、なぜ若者は働かなくなったのか、をこれほど明快に解き明かした本を私は寡聞にして知らない。

その2つの問いの答え、問題の根源は、「子どもたちは就学以前に消費主体として自己を確立している」とし、消費者マインドで教育や労働と対峙する結果、教育や労働に”等価交換”を求める。
そもそも教育や労働は”等価交換”を要求できる場ではないのだけれど、消費者マインドが染みついている子どもや若者はそれが理解できない。だから、勉強しない、働かない、という結論を当然のごとく、導きたしてしまう。

勉強する機会があるのに勉強しない、働く機会があるのに働かない、という志向は結局、彼らの未来を犠牲にしてしまい、それが格差を生んでいるのだが、しかし、それを”自己責任”と言い放ち、放置し救済しないのはおかしいだろう、と著者は言う。
そういう若者には、できるだけ”おせっかい”をやき、それでも下流に落ちてしまったひとたちは私たちの税金で救済すべきだと。

”自己責任”という経済市場主義者にとって都合の良い思想が蔓延しているが、個がリスクをとってその見返りを得るのを最良とする(個がリスクをとった結果損失を被っても自己責任だから仕方ないとする)社会よりも、集団がリスクをヘッジしてリターンもロスも分かち合う社会の方が、私は日本的であるし、理想だと思う。


下流志向



2009年のブログ投稿もこれで最後です。みなさま、つたないブログですが、読んでくださってありがとうございます。2010年もフル出場を目指して取り組みます。今後ともよろしくお願いします。



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