« 魔法飛行 | トップページ | 終末のフール »

2009年7月18日 (土)

帰れぬ人びと

『帰れぬ人びと』
鷺沢 萠 (著)
文春文庫

鷺沢の最初期の作品集。この作家のデビューは鮮烈で、若い、才能のある作家の登場は私を驚かせ、喜ばせた。「川べりの道」を読んだときの感動は今でも忘れないし、それだけに、彼女が若くしてその命を絶ってしまったことは、とても残念である。

『橋の欄干のように細い道の上を、ひたすらに歩くことしかできなくなった大人たちは皆、いつでもどこかに帰りたいと思っているものなのかも知れない。帰れるところはもうないのだと知りながら。』
『戻ることも外れることもできないなら、歩いていく先だけが「帰れるところ」なのである。』
(ともに、『帰れぬ人びと』より)

『帰れぬ人びと』を彼女が書いたのは、彼女が高校三年生のときだ。高校三年生の少女がこういう文学を書いたのである。信じられない。
この作品を読み返して、彼女のこの言葉に、再び生きていく覚悟と希望をもらった。


帰れぬ人びと



« 魔法飛行 | トップページ | 終末のフール »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 帰れぬ人びと:

« 魔法飛行 | トップページ | 終末のフール »

フォト

他のアカウント

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

気になる、気になる

  • ざっくばらん坊 on twitter
  • amazon
  • blogram
  • 人気ブログランキング
無料ブログはココログ