眠れるラプンツェル
『眠れるラプンツェル』
山本 文緒 (著)
角川文庫
山本文緒という作家は、恐ろしい作家だ。彼女の描く”家”、”家族”というのは、まさに恐怖である。
『群青の夜の羽毛布』を読んだときも感じたが、家族という、最も親密であるかのような人間関係こそ、嫌悪すべきもののように思えてくる。
そういえば、かのイエス様も家族というものに対しては嫌悪をまるだしであったのだそうな。
主人公は、夫にほったらかしにされている専業主婦である。ほったらかしにされている、から自由ではなく、ただただ”暇”なだけだ。そして、その”暇”が主人公を壊していく。
主人公と猫とダニーとルフィオという奇妙な擬似家族、しかしその微妙な関係は儚くも崩れ、主人公は安穏とした”暇”を失う。しかし、それでよかったのだろう。
山本 文緒 (著)
角川文庫
山本文緒という作家は、恐ろしい作家だ。彼女の描く”家”、”家族”というのは、まさに恐怖である。
『群青の夜の羽毛布』を読んだときも感じたが、家族という、最も親密であるかのような人間関係こそ、嫌悪すべきもののように思えてくる。
そういえば、かのイエス様も家族というものに対しては嫌悪をまるだしであったのだそうな。
主人公は、夫にほったらかしにされている専業主婦である。ほったらかしにされている、から自由ではなく、ただただ”暇”なだけだ。そして、その”暇”が主人公を壊していく。
主人公と猫とダニーとルフィオという奇妙な擬似家族、しかしその微妙な関係は儚くも崩れ、主人公は安穏とした”暇”を失う。しかし、それでよかったのだろう。
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