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2008年7月13日 (日)

本屋について、雑感

私は本は本屋で買う主義である。たまにamazon.co.jpも使うが、それは私の立ち寄る本屋に欲しい本がない場合の最終手段である。

一番良く立ち寄る本屋は最寄り駅の本屋だが、あまり大きな本屋ではないので、品揃えも薄い。そうであれば、おのずと、通勤の途中で下車したり、休日の出かけ先や、出張先、旅先と、とにかく出先で本屋に立ち寄る。

そして、それぞれ本屋ごとに個性がある。本の並べ方ひとつとっても、店主なり書店員なりの特徴が現れる。また、最近は書店員みずからポップ等を作って、お薦めの本を紹介していることが多く、読んだことのない著者やジャンルの本も、ふと買ってみたくなることも多い。

しかし、閉口することある。だいたいどの本屋も、判を押したように、”東野圭吾”のコーナーや、”佐伯泰英”のコーナー、”勝間和代”(および彼女が著書で紹介している本)のコーナーが、必ずといってよいほど、ある。そして、彼らは著書が多いため、それなりのスペースをとる。そのため、ほかの著者の本の置いてあるスペースが圧迫される。彼らの著作に興味がない読者にとっては、むしろ迷惑に感じることもあるのではないか。

本屋としては、”売れ筋”を作りたいのはわかる。彼らの本の売上は、本屋に多大な貢献しているだろう。そのこと自体は否定できるものではない。しかし、本屋の真価は、彼ら以外の本をいかにして売るか、ではないか、と私は思う。

次に読む本を探して、書店の本棚をざっと眺めて本棚と本棚の間を歩くのは、楽しい。そして、どの本にしようかと、実際に本を手にとって、あらすじの紹介や著者紹介を読んでみたり、目次や、”はじめに”のページをめくってみる。そうして、買ってみようか、どうしようかと迷う。その迷っている時間が楽しい。
それが、クリックひとつで買えるWebの本屋ではなく、実際に本を置いている書店の楽しみである。そういう楽しみを享受できる本屋に、私は一軒でも多くめぐり逢いたいと思う。

本屋は知のアミューズメントパークである。


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